図書館とパンと少しのワイン。 | |||||
データ 書名 十九歳の地図 蛇淫- 他- 著者名 中上健次/著 出版社 東京 小学館 出版年月 2000.5 価格 733円 ページ数 349p 大きさ 15cm 予約から確保まで 3日 再読です。 文学史に残る作品だと思われますが、 学校では扱うことが出来ない小説なのでしょう(笑) 数年前、重松清が殺人事件をノンフィクションで綴った「隣人」を読んでいました。その中に池袋の東急ハンズ前での通り魔事件が取り上げられていて、その犯人が中上健次の「19歳の地図」を読んでいたという部分にスゴク興味をそそられました。それはジョンレノンを銃殺した直後に犯人が「ライ麦畑でつかまえて」を座って読んでいた…というエピソードと重なって、犯罪と小説の不思議な因果関係を感じさせられました。 そんな時、本読みの定番TV番組、BS週間ブックレビューで 「エレクトラ 中上健次の生涯」が紹介されていました。 読書中に物語のテーマにリンクする、別の読書を体験し読む本の幅が広がっていった印象深い作品です。 その後、「エレクトラ」「岬」「枯木灘」と中上健次にどっぷりと浸かってしまいました(笑) 書かれているテーマはいつも重いのですが、文章全体に流れる光と色と匂いが漂ってくるような自然の描写がとてもスキです。 不確かですが、名曲「17歳の地図」もこの小説に影響を受けたとか…。 この本、巻末に重松清による中上健次への思いが綴られています。 あまりに贅沢なおまけに嬉しくなりました(笑)
by mm762c
| 2011-11-17 23:18
| 読書
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